借金取りと私の関係【完】

真琴さんが私の頭を叩き、背を向ける。



「お疲れ様でした…!」



その背中に声を当てると、真琴さんは手を挙げ返事をしてくれた。



「寂しくなるなあ、柚葉がいないなんて」



先に帰る準備を済ませていた雪ちゃんが、しょぼんと寂しそうな顔をする。



「すぐに戻ってくるよ。雪ちゃんもそれまで仕事頑張ってね」



「…うん。待ってるよ」



雪ちゃんの悲しそうな顔に、私まで涙ぐんでしまう。



だけど覚悟は決めたから、私は私の生きる最良の道を行きたい。




大丈夫、きっとすぐに返済し終わる。