借金取りと私の関係【完】

いや。



言って楽になるのは私だけで、真琴さんは楽にはならない。



ただの自己満なんかで、真琴さんに心配はかけられない。



「ありがとうございます…」



「早くやること終わらせて戻ってこいよ。人手足りてねーんだから」



ニカッと笑う真琴さんの笑顔に、私は半泣きになりながら頷いた。



入ったばかりの頃なんて、こんな仕事辛いことだらけで、早く辞めたいと思っていたのに。



今はこの仕事以外に、やりがいを感じる場所なんて無いとまで思ってしまっている。



たった2年ではあるが、私にとってここの仕事場も人も、生きがいに変わっていた。



「ん、じゃあ今日はお疲れ様」