借金取りと私の関係【完】

通話を切った真琴さんは、何もなかったかのような顔をして、ケータイを私に差し出す。



「…そいつ、なんなの?」



「え…?」



少し苛立った口調で、真琴さんがぶっきらぼうに言った。



ケータイを受け取りながら、真琴さんを見つめる。



「保護者みたいなこと言って」



「保護者…?」



「柚葉が1人じゃないなら良かったって。…誰のせいだと思ってんだよってな」



胸の奥がチクリと痛くなった。



(普段そんなこと言わないくせに)