借金取りと私の関係【完】

「あ、真琴さん」



「ん?」



私が呼ぶと、真琴さんは眉を上げて優しい顔で振り向く。



2年前と変わらない、親しみやすい表情だ。



「明日からしばらく休みます…」



「え、なんだよまた急に……」



一瞬困った顔をする真琴さんだったが、私の顔を見るなり状況を察したかのように頷いた。



「まあいいけど、無理すんなよ」



ポンポンと私の肩を叩いた真琴さんは、そのまま何も聞かずに去っていく。



真琴さんの優しさは、ずっと変わらない。