それでも私は興奮が抑えられなかった。



「ちょっとここで待ってて」



「え?ちょ、黒崎さん一体どこに…」



大きな大きなツリーの前。



私を1人そこに残し、黒崎さんはどこかへ行ってしまった。



途端に周りの雑音や騒音が耳に入ってくる。



黒崎さんといて気づかなかったけど、ここはこんなにも騒がしかった。



ポツン、と孤独感が襲う。



周りを見渡せばカップルばかりで、私を見下すような視線が注がれているのではないかという被害妄想。



別に、黒崎さんといてもカップルではないのに。