「わ、わぁあ…っ!綺麗…!!」



目の前いっぱいに広がるイルミネーションが、まばゆく光る。



まだ薄暗く、その本領さえ発揮できてはないが、それでも言葉をなくすには十分過ぎるほどだった。



「な?アンタが好きそうな所って言ったろ」



「な、何で私が好きそうな所って…!」



「大声出さないで、恥ずかしい」



ろくな所ではないだろうと思っていた自分を殴ってやりたい。



こんな素敵な場所、生まれて初めて見た。



「黒崎さんがこんな所知ってるなんて…何で!?」



ギャーギャーうるさい私に、黒崎さんが眉を寄せる。