たまたまそこだけ聞こえた俺は、
「なぁ、玲。
女子ってこういう面倒ごとやりたいのか?」
「いやいや~違うだろ!
(男子がお前だからだよ!)」
パンパン!
山田が静かにさせるために、手を叩いた。
「次に女子行くぞ~」
ペシペシと玲が俺を叩いた。
「なんだよ!」
「誰が相手かしっかり聞いとけよ~」
何かと思ったらそんなことか。
「おー。わーってるよ!」
「だだだーだーだんっ!」
本日二回目の頭がおかしい山田による効果音。
「4!
4は誰だー?」
紙を見て、誰が4なのかを確認している。
「えーと山本かー!
山本!よろしくなぁー!」
山本?と、目を合わせて、
山田がそう言った。
「はい!」
透き通った綺麗な声が響いた。


