『あのね…いつもならこの時間には悠太くんが迎えに来てくれるんだけど、まだ来てなくて…。お家の方にも行ってみたんだけど、居ないみたいで…。心配で……。』
あぁそうか…。今日は学校か。
いつも迎えに来てくれる悠太がいなくて心配になったんだ。
ねぇ、悠太。
心配して待ってくれてる人がいるよ。
だから早くいつもみたいに、気だるげな顔を見せてよ。
優しい瞳で舞羽ちゃんの頭を撫でてよ。
なぁ悠太…。
「舞羽ちゃん、悠太のことで大事な話があるんだけど、今日は学校休めないかな…?」
今の悠太の状況を思い出すだけで、声のトーンが落ちた。
『うん…もちろん』
僕の声で良くない話だというのを察したのか、少し声が震えていた。
「じゃあさ、9時半にいつもの公園に来てもらえる?」
『うん。わかった』
「じゃあまた後で」
『うん…』
会う場所を確認して、電話を切った。
舞羽ちゃんに話すことを頭の中でまとめながら、クローゼットを開けて服を選んだ。
準備ができ、リビングに行くと、家にはもう誰もいなかった。


