L'eau, je suis important...





「…玲さんが……玲さんが悪いんですからね!!…玲さんが陽向ばっかり可愛がるから!」


苦しげに声を絞り出した言葉はすぐには理解ができなかった。


「…は……?」


「玲さんはいっつも陽向陽向陽向…陽向!
僕に言ってくれたじゃないですか!?
“ヤクさんに拾われたもの同士頑張ろう”って!
なのに玲さんはいつも気にかけるのは僕じゃなくて陽向。」


初めて聞く碧海の本音。

僕のその一言が碧海をそんなに苦しめていたなんて…。


「玲さんが総長に就任したときだってそうですよ!僕だって必死に頑張って副総長の座についたのに、“おめでとう”の一言もなく陽向を見て哀しんでいた!」


「あの時もそうですよ!僕には全く相談してくれずに、ここを出て行った。陽向あての手紙を残して…。僕が……僕が…!…僕が先に入ったのになんで選ばれるのは陽向なんだ!?」


碧海は陽向への嫉妬を抑えきれなかったんだな…。


嫉妬の原因に絡むのは僕。


やっぱり僕は無力だ…。

人をここまで変えて、自分で上手く行かなくなったら逃げ出して…。


最低な男だ僕は…。


瞳に溜まっていた熱いものは頬を伝った。



「んで?お前はそんな理由でここをこんなにしたのかよ?」


冷静になった悠太が冷たい声で沈黙を破った。


僕を救ってくれるのは、やっぱりお前なんだな。