「ねぇ、悠太くん。買いすぎ…じゃない?」
「あぁ、これから行きてぇ場所あって、ここを離れるからな。他に買いてぇもんねぇか?」
そう言うと、舞羽は首をブンブンと振った。
「じゃあもうそこへ行っても大丈夫か?」
「うんっ!」
そう言ったのを確認してから、港から少しずつ離れた。
「足、痛くねぇか?」
「うん!まだ大丈夫!」
お互い浴衣で歩きなれない下駄を履いているから、少しずつ休憩をはさみながら歩いた。
「ごめんな。これから階段なんだ。
少しずつゆっくり登ろうな。」
森の中にある石畳の階段。
俺がよく来ていたこの場所。
「うん!ありがとね。悠太くん。」
「おぅ」
なんて言ったのもつかの間。
「キャッ」
舞羽が階段を踏み外して、転びそうになった。
そこを俺が腕を握ったから間一髪で大丈夫だった。
足場も悪いし、履きなれないものを履いているから余計に転びやすい。
気をつけねぇとな。


