L'eau, je suis important...







「お前は自分のこと責めてるみたいだったけど、誰もお前のこと責めちゃねぇーよ。
それに、誰も“まだ諦めてない”。」


「“諦めていない”…?」


1位が取れなかったのにか!?



「このリレーはグループのタイムの合計で競う。俺らは2位と4位。
頭のいいお前ならもうわかるだろ?悠太。」



他のクラスの2グループ全てがゴールした順位としては、俺らが“1番”速い。


どうして玲に言われるまで、気づかなかったんだろうな。

こんな簡単なこと。



「玲、ありがとな!
俺、顔洗って、救護のとこ行ってから来るから先行ってろ!」


「りょ〜かい!
あ、それとね、さっき舞羽ちゃんがテントに来て、みんなに謝ってたよ。
自分のせいで1位のがしてごめんなさいって。自分がコケたからって。
似たもの同士お似合いなのかもね〜」




ひらひらと手を振りながら、玲は応援席へ戻っていった。