「今から表彰の準備のため、15分間の休憩とします。生徒の皆さんは、基本応援席で待機。お手洗いはこの時間に済ませておいてください!では、解散!」
表彰の準備……。
「なぁ、玲。
俺便所行ってくるわ!」
「おぉ!いってこい!」
その言葉を聞き、玲に背を向けた。
やって来たのは、山本を引っ張ってきた校舎と校舎の間。
いつ来てもここは誰もいない。
「っ!……。」
誰もいないことがわかった途端、涙が溢れてきた。
「クソっ!クソ!」
拳を作り、壁をガンガンと殴った。
「俺の…せいでっ!山本もっ……罪悪感を背負って…!俺のせいでっ!俺のせいでっ!」
感情のまま壁に拳をぶつけていた。
「なぁ、悠太?
いつまで壁殴ってんの?
お前の手がそろそろ限界みたいだけど?」
!?
玲!?
「なんでお前がここにいんだよ?」
「そろそろ戻ってくるかと思ったが戻ってこないから、便所見たあとにここに来た。」
っ。集合時間か…。


