光一は宿泊先のホテルまでタクシーで行き
フロントで手続きをし
エレベーターに向かった。
エレベーターのドアが
ちょうど閉まるところだったが
エレベーター内にいた先客が光一に気づいて
ボタンを押して開けてくれた。

「ありがとうございます」
お礼を言って先客をみた光一は驚いた。
なんと先客は舞子だった。
舞子も驚いた様子で
「びっくり、同じホテルだったんですね」
と言った。
舞子に「何階ですか」と聞かれ
「5階です」と光一は答えたが
すでに5のボタンに灯がついていた。
「同じ階とは偶然ですね。」
舞子はとびきりの笑顔で光一に言った。