気ままなひとり旅同士として知り合って
たちまち意気投合した2人は、
流氷を満喫した後、行動を共にした。

「舞ちゃん、お腹すいたでしょ。まずは腹ごしらえということでお昼を食べに行きましょう」
光一はいつの間にか舞子のことを
“舞ちゃん”と呼んでいた。
「せえので食べたいものを同時に言いませんか?」
舞子は明るく満面の笑みを浮かべて言った。
2人同時に「せえ~の」と掛け声をかけた後
2人同時に「おそば~」
2人同時に心から笑った。
2人ともそば好きだった。

入ったレストランで
2人とも山菜そばを注文した。
盛りだくさんな山菜、太目の麺が
なんとなくワイルドな感じで
この地の雰囲気に合っている感じがした。