雪の舞

「北海道では8月に雪が降る場所があるんですよ。光一さんに見せたいなあ」
舞子はいたずらっぽい笑顔で言った。
「雪が降る場所はそばの花畑がある場所のことだよね」
可憐な白いそばの花が一面に咲く風景を
思い浮かべながら光一は言った
「ピンポーン、当たりです。北海道のそば畑は広くて綺麗ですよ。案内するので、ぜひ遊びに来て下さい」


「光一さんからもらったブレスレット、大切に使っています」
「懐かしいなあ、舞ちゃんに贈ったブレスレットだね」
ブレスレットを着けた舞子の左手を持ち上げ
光一は言った。

そして自然な流れのままに
どちらからともなく手をつないだ。