カモフラージュ


1時間程待っていると


シュンの車が帰って来て目が合った。


奥さんが先に下りて、子供と手を繋いだ。


奥さんとも目が合ったけど


怒ってる表情には見えない。


シュンが奥さんに何か言って


車で近づいて来た。


「乗って」


「・・・」


千尋は、下を向いたままだったので


シュンが、車から降りて助手席を開けた。


「千尋」


「ごめんなさい」


背中を押され、車に乗せられた。



黙って車を走らせ、近くの空き地に止めた。


ハア。。。。


「ごめんなさい」


いきなり、抱きしめられた。


「シュン?」


「会いたかった!!!
 
 ずっと待ってた!千尋の連絡。

 俺から出来ないから、待ってた!

 悲しませてごめん」


そう言って、腕に力を込めた。