カモフラージュ


そして、和馬に抱かれた。


「ごめん・・・千尋」


「そんな・・・

      あたしがわがまま言ったから」


「ヒロの事になると・・・

           自分で情けなくなる」


和馬は、額に手をあてた。



その様子に、千尋は罪悪感が込み上げた。


「そんな事ないです。

 カズが、大人だから甘えれるんです。

 でも、強くなります!

 また、迷惑を掛けてしまうから。

 本当は、こんな事出来る人じゃない

 ですよね?

 奥さんとも、凄い仲が良さそうで

 お似合いの夫婦だと思いました。

 あたしこそ、ありがとうございました」


深く深く、頭を下げた。


「俺は、いまでもヒロを大切に思ってる。

 そして、これから先も・・・

 だから、自分を見失わずにいて欲しい。

 俺が、言える事でも無いんだけど・・・

 また、連絡待ってるよ!」



和馬を傷付けてしまった事を後悔した。



でも、最後まで優しかった和馬・・・


あなたも大切な人です。