カモフラージュ


あたしには、いつも優しい


こんな時でも・・・


突き放す事も


電話に出ない事も


此処に来ない事も出来たのに・・・


そんな事言われると、やっぱり甘えてしまう



和馬は、エンジンを掛け走り出した。


行き先は・・・



「ヒロが望むなら・・・」


和馬の気持ちが、痛い程伝わって来た。


「カズが許してくれるなら・・・」


肩に手をまわされ、頭を撫でられた。



ビクッ!


緊張が・・・張り裂ける。


和馬も望んでくれてる?



「ヒロ?」


「はい」


和馬の顔が近づき、キスされた。


甘くて、強くて、優しい


大人のキス。



千尋は・・・逸らさなかった。