怖くて彼の顔が見れないけど
冷蔵庫からジュースを2本出し、彼に渡した。
でも、突然の告白に驚いたのか
彼は、ジュースを落としてしまった。
「大丈夫?ごめんね、突然」
ジュースを拾い上げ、手の上に置いてあげて
一瞬目が合ったけど、すぐに逸らした。
「座って」
彼に言われ、少し間を空けて隣へ。
でも、彼は考え込んでいたので
千尋も黙って座っていた。
暫く沈黙が続き、彼が口を開いた。
「俺、千尋ちゃんに言ってない事がある」
「何?」
「俺・・・・・・・・・・
結婚して、子供がいる。
病気で・・・」
ドン!!!
千尋がベッドから滑り落ちた。
彼が手を差し出してくれたけど
その手は掴めないでしょ?
そして、そのまま座り込んでしまった。

