顔を見るなり、美月に冷やかされた。


「幸福そうな顔してるよ!」


「そう?」


ワザとぶっきらぼうな返事。


「真由美さんがいなくなって

 落ち込んでたのが嘘みたい。

 でも、良かったね。

 笑ってる千尋の方が良いよ!」


美月が嬉しそうに笑ってくれた。


「ありがと!」



自分では分からないけど・・・


お客さんにも、今日は絶好調?


なんて聞かれて


ハハ!


恥ずかしいけど


嬉しい気持ちは隠せてないみたい。



マスターも心配してくれてたから、報告しよう


きっと、喜んでくれるよね。


張り切ってキッチンへ向かった。



キッチンにはカウンターがあって


其処に、出来上がった料理などを置く。


その下に扉があって、腰をかがめて


入るようになっていた。