「あっち〜…」 朝から容赦なく照りつける太陽に つい独り言が出てしまう。 額を流れる汗をぬぐって、 自転車を漕ぎだした。 最寄りの駅まで約2キロの距離を 自転車で走り抜ける。 俺はまだ少し早くに学校に行く方だから、 この時間帯には車も歩行者も少ない。 しいて言えば暑そうなスーツを着て ハンカチで汗をぬぐっているサラリーマンくらいだ。