「でも結構意外。イッチー自体がそんなだからギャルとか好きだと思ってた」

「そんなってどんなだよ」

「キザ?チャラ男?」

「悪口じゃねーかよ」


笑いながらサヤの手を軽く叩くと、


サヤも同じように叩き返した。


「こう見えてイッチー根は真面目だからな〜」

「なんなんだよ2人して今日すげー面倒くせえよ。」


いつも褒められ慣れていないと


喉のあたりがムズムズするような感覚が走る。


気づくと、電車は学校の最寄駅に着いていて、


俺らと同じ制服を着た学生が


何人かゾロゾロと降りて行った。