「だからっ…!…あぁもう、この子は本当にっ…」



ちょっとまってね、と言い両手で顔を覆う。


「颯くん?」


「あぁもう!なんなんだよ〜…」


ふぅ、とひとつため息を落とすと、
「ほらご両親心配するから家入りな」と言って私の背中を押した。


「うん!ほんとにありがとね颯くん!」

そう言って私は、家に入った。



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「あぁもう…舜より早く杏理ちゃんに会ってたらなぁ…」


外で颯くんが頭を抱えてたなんてことは、知る由もなかった。