腐灰異端




底抜けたバケツ

水を入れ引きずる
幼い少女には
事実こそが残酷



病弱奇怪

嘘ばかり増えていく

偽善事業

優しさは侮辱の始まり



偽善は死を偽る



開かない唇に
水を差し出す幼子


薫る鉄錆


バケツの底が
血潮に染まる日の
私がそこに居たのです