生きたい。

「はい!今日は、1年生も入ってきたということでまずは、基本の発声と筋トレをやってみましょう!」
部長の高い声が音楽室に響き渡る。

今日は、1年生が正式に合唱部に入部してきてからの1番最初の部活。

新しい部長は、いつも以上に気合が入っていて、新入部員はいつも以上に緊張していて。
この、少しピリピリとした空気の中で
部活のムードメーカー的存在の
あやめ が声をあげた。
「皆ー!!緊張しないでいいからね!!リラックスだよ!リラックス!」
あやめは、私の友達であり、親友。
優しくて明るくて、人気者。
あやめからしたら、私なんてただの友達かもしれないけど、私は数少ない大事な友達だと思っている。

「ほら!部長!!大丈夫ですよ!落ち着いて!始めましょう!」

あやめの一言で、部活が進んでいく。
ほんとに、あやめはすごい。

「ほら!空も!!いつもみたいにダラダラしないで1年生に教えるんだよーw」

あやめの言葉で私はなぜかやる気になれる。
退屈な日常ばかりじゃないって思える。
なんでだろうな。


発声が終わり、筋トレも無事すんだ。
1年生に教えなきゃだから、いつもの2倍の時間がかかったけど、ちゃんと
先輩として、教えられたんじゃないかな。
って思う。

「みんなお疲れ様!10分間の休憩に入ります!!」

部活の一言で、皆仲良しの友達の所へ行ったり、トイレに行ったり、飲み物を飲んだり
自由に過ごしていた。

私はというと、あやめとおしゃべりしていた。

「空ってさー、好きな人いないん??」

あやめのありえない一言に私は完全に動揺していた。
好きってなんだろう。そういうの興味無いなー。あの人かっこいいって言うのはいるんだけど、あれって好きなのかな?
いろんな考えが頭をめぐる。

「空動揺しすぎwえー?まさかいるん?」

「い、いないよ!そーいうの興味無いから!
そーいうあやめはどうなの?」

私、完全に動揺してるじゃん。
恥ずかしい。

「私はねー。 いるよ……」

え?いるの?やっぱりみんないるよねー
もう高校生だもん。
私も恋したら、退屈な日常から解放されるのかな。

「えー?だれだれ?」

「それは、いくら空でも言えへんよー!!
心の中にとどめておきます……w」

気になる……けど、無理に聞かない方がいいよね、、

「はい!この話はまたにしよ?休憩終わっちゃうし!」

あやめは、何かを隠してるみたいだった。
言葉では、表せないけど。なんかを。