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side陽妃




陽「試衛館の方たちは、看病してくれなかったんですか…?」




静かに口を開くと




土「いや…。風邪なんて滅多に引かないし、具合が悪い時は部屋に閉じこもってたな。移すわけにいかねぇから。」





それに、副長が弱いところなんか見せられねぇだろ




乾いた笑いとともに紡がれた言葉。




土方さんはずっと俯いていて



布団の上で握った自分の手を見つめていた。




その手が、苦しいと言っているようで。



少しでも楽にしてあげたくて、




私の手は、土方さんの手に真っ直ぐ伸びて行った。