その夜、

「バカがっっ!!」

るるとりりのいえに怒鳴り声が響き渡った。

「どいつにみられたんだ。今はもう魔女狩りとかじゃ済まないんだ……人間が住むエリアにいる魔法使いは奴隷商人の標的にもなるんだ……頼むから、るる……わがままを言うな。」


「多分、りんご農家の一人息子。」

と私が答える。

そう泣きながら訴える父にるるはただただ謝るしかなかった。



「ゴメンなさ……ゴメンなさい」

そして私も謝った。

「ごめん、るる、お父さん。」

じゃあ行ってくる。と言い父は家を出た記憶を消しに行ったのだろう。