君の中で世界は廻る〜俺様ドクターの唯一の憂い〜




「あ、はい…」


きゆは自分に言われてもと思い、その人にこう聞いてみた。


「あの、院長先生には連絡は取れているのでしょうか?」



「はい、院長先生には、先ほど、その新しい先生とも話してもらいました。

とても喜んでらっしゃいましたよ。あとは、足立さんに報告だけです」



「そうなんですね… 分かりました」


きゆは内心ホッとしていた。
この間、院長先生と話をした時に、まだ体調が芳しくない事を気にかけていたから。


「それで、その新しい先生についてはあとでそちらにファックスで流しますね。

住宅は、最近できたばかりの一戸建ての村営住宅の方に入ってもらう予定です。

そちらへの勤務は4月1日付けでお願いします。

よろしくお願いしますね」



「あ、あの、その先生はいつ頃この島に来るんでしょうか?」


きゆは4月1日付けと言われても、もう、あと何日もない事が気になった。