その瞬間、確信したんだ。


俺はセリナを好きになる。


幸せにしてやりたい。


そう思った。


「…いや、婚約はする。それがお互いの国とっては1番だ」


「そう…」


コンコン。


「失礼します、シエン様」


王の間に入ってきたのは俺の従者のゼンだった。


「…なんだ、ゼン」


「シエン様がセリナ様に手を出されてるかと思いまして」