私はユイに支度を整えてもらい王の間に向かった。


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ガチャ。


「失礼致します」


王の間に入ると先ほどまでなかった机と椅子が並んでいた。


「座りなさい」


私は父と母の隣の椅子に座った。


父と母の向かい側にはアルドベリクの国王と王妃が


私の向かい側には王子らしき人が座っていた。


「お待たせしてしまい、申し訳ございません」


「いや、急に来てしまった我々が悪い。君がセリナちゃんだね?」


「はい、セリナ・クィントゥスと申します」


アルドベリク国王に名乗る。


「ふふっ、可愛らしい子ね。ヘルミーナ」