「明日、お見えになる。失礼のないようにな」


「はい」


婚約者が来ると言っても変わらない表情。


心配になった。


「セリナ…。断ってもいいのよ?」


「…クィントゥス国王である父さまが決めたこたなら、私は従うだけです」


「いいのか?」


「はい。それがクィントゥスの王族に生まれた者の定めです」