「はいはい‥」
秀が新しく通う事になる『彩凪学院(アヤナギガクイン)』と言う私立高校は,この辺りでは校則も緩く,何よりその立派な建物や寮が人気を呼んでいると言う。
5年前に建て替えられたばかりの近代的な校舎,制服も新しく変わり,何よりその広大な敷地と生徒数はこの辺りの高校ではズバ抜けている。
「あ!あれじゃない?彩凪学院て。」
姉が前方にそれらしき建物を発見したようだ。
「ふーん,結構デカいんだな。同じ私立でも。」
「昨日母さんからパンフ見してもらったけど,制服とかも可愛かったしね。良いな~あたしもあんな学校が良かった。」
「はぁ‥」
秀はため息をつきながら車窓から見える町並みを眺めていた。
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