「行ってきます…」
「行ってきまーす!!」
隣で大声をあげる壱紀にイライラしながらも,先ほど彼にキレた分で秀は既に疲れ果てていた。
「行ってらっしゃい♪壱紀君また来てねーv」
「はーい!」
─…
♪♪♪♪♪~~
昼休みを告げる音楽が鳴り響く。
「あー,やっと午前終わった~。」
秀は背伸びをする。
すると何やら教室の女子のざわめき声が聞こえる。
秀が教室の入口に視線を向けると,京治と夕が手を振っていた。
ルックス最高の目立つ二人の登場に,女子達は騒いでいたのだ。
「しゅーちゃんしゅーちゃん,京治先輩達が一緒にお昼食べようってさ!行こ!」
「あ,ああ」
「やっほー秀君v昨日ぶりだねぇ。」
「他の奴等屋上にいるからよ。」
壱紀と秀は二人の後について行った。
…─
二人が辿り着いたのは北校舎の屋上だった。
3年や進学科がメインの校舎だけあって,屋上は先輩ばかりで賑わっていた。
