会議では親父から俺に頭が変わる説明と、今後の行事の事で終わった。
他の組の幹部たちがバラバラと帰っていく頃俺は親父に呼ばれて親父の部屋に行く。

部屋の前に行くと氷希と蓮史がいた。
「おつかれさまです。龍様。頭は中で姐さんといます。」

「あぁ。」
氷希が言った事に短く返事をすると声を掛けて襖を開けた。

部屋の奥に進むとお袋に膝枕させてる親父がいた
それを無視して部屋の真ん中で腰をおろす。

「なんだ、話って。」
そう聞くと、親父は起き上がって俺の方へ向き直った。
「佐田組の事は知ってるだろ。虎に言ったからな。」
「あぁ。女が逃げているってことも聞いた。その女の事もな。」
「なら話は早い。坂上希を探せ。それから保護しろ。事情を聞いて処遇を考える。以上だ。」
「あぁ、わかった。今から行く。」
「気をつけなさいよ。その子は男に対して普通じゃないわ。恐怖感が。これ、見なさい。」
お袋がそう言って差し出したものを受け取ってみる。