第3者恋

[あ、もしもし唯斗だけど…。]

「どうしたの。お兄ちゃん?」

[あれ、天翔の携帯にかけたはずなのに…、華奈が出でる!]

「あ、うん」


電話だとお兄ちゃんの流れに持っていかれるからちょっと不満…!


それにマイペースだから肝心な話にたどり着くまでがとっても長い。


祈音曰く『華奈と電話するとのんびりしちゃう』らしいけど…。


[そうそう。お兄ちゃんさ、丁度天翔の塾近くに居るんだけど、お迎え必要?]

「…、あと10分早ければね…。もう家だからダイジョーブ!」

[おっけー。んじゃ頑張れ]


なんて言うかバットタイミングなのかな?


もうちょい早ければお迎えだったのに、どうしていつも微妙なタイミングで電話をかけてくるのやら…。


「兄貴、なんだって?」

「なんか今塾前だって」

「そっか。ゴホッゴホッ…!」


さっきからだんだん天翔の風邪が酷くなってる感じがする。


大丈夫かなぁ〜?

明日からまた1週間学校だし

いや、まぁ…、明日は休ませるけど…。


天翔は本当に頑張り屋で無理しがちだから結構心配する…。


「姉ちゃん、俺なら…、ダイジョーブだから」

「へっ?…本当に天翔には適わないよ」

「姉ちゃんが分かりやすいだけ」

「天翔が鋭いんだって!」


だって私は至って普通の人間。

祈音なんかは本当に顔に出やすいけど、むしろ私は顔に出にくいタイプ。


確かに天翔やお兄ちゃんと居ると顔が緩んじゃうけど…、でも…!


天翔は人よく見てる。


「たまには、お姉ちゃん達に心配かけてもいいんだよ…。」

「充分…、かけてる」

「そんな事ないって…!悩みごとあるならちゃんと話しなよ、天翔。」

「…分かってる」