あれから数日が経った。華奈の調子も戻ってきて平和な日常を過ごしていた


だからこの時は華奈があんな事を思っているなんて思わなかった…、いや思えなかったんだ……。


「…あれ?祈音に 華奈ちゃんだ!」

「玲じゃん!おひさー」

「相変わらず仲いいねぇ〜」


なんてニヤニヤしていた。


相変わらずっての玲の方なんだけどな…。
ま、元気そうで何よりだよ!


「貴女が玲さんなんだ…。」


と、雪が小声で呟いていた


だけど華奈には聞こえたのかも知れない。凄く驚いた顔をしていた


そこに、タイミング悪く優先輩達が来てしまったのだ…。


「おっ、やっほー」

「…、え!佐々原先輩と知り合いなの、祈音?」

「あ、うん…」


こんがらかった糸を今すぐ解けと言われて焦っているかのように、

この状況は良くないと思う。


まさか、こんなに早く優先輩達と玲が会うことになるなんて…。


「祈音と華奈ちゃんと同中の小林 玲でーす!」

「えっ、玲さんってこの子?」

「あれ、どっちからか聞いたんですかー?」


玲は知らないから、悪気はなかった


華奈が居ない所で話したなんて思ってもないんだろうね…。



「…祈音も雪も嘘つくの下手すぎ…。
私ね、知ってたんだよ、祈音がみんなに話したこと」

「はっ?」

「いつか言わなきゃって思ってたんだけど…、言いたくないし、バレたら離れることは決意してたんだけどね…。」