私は足来さんの後に続いて、カフェに入っていった。


「なんでも頼んでいいよ、華奈ちゃん。」

「え、でも…」

「ふふ。やっぱり兄妹ね…。似てる」


この人に怯えているけど、悪い人じゃなさそう…?

でも、これで何かに漬け込む気かもしれないから、油断は出来ない。


それでも、足来さんの笑顔はとっても綺麗だったな。


「足来さんは…「柚希でいいわよ。」

「柚希さんはなんでそんなに優しいんですか?」


「単刀直入ね、華奈ちゃん。
…あなたにずっと謝りたかったの。修斗くんと付き合ったこと…。


彼が告白してきたし、まさか彼女がいるなんて思わなかった。

だから、どうしても謝りたくって、唯斗くんに告白したの。
不純な動機でしょ?

でもね、私は修斗くんに『彼女がいる』って言われて、何より辛かったのは、修斗くんの彼女さんの事だった。

多分私が、修斗くんのことを心の底から好きだった訳じゃないから、こんな事を思ったのよ。


つまりね、私はずっと、あなたの味方よ。」



修斗くんは浮気するまでして、私を束縛しようとしたの?


柚希さんはそれを知って、私に謝ろうとしたってことでしょ?!



『不純な動機でしょ?』


柚希さんはそう言ってたけど、そんな事ないと思う。


とりあえず私は、柚希さんの言葉が聞けて嬉しかった。