「あ!みのりからだ!『今すぐ迎えに来てくれたら許してあげる』だって!!」



ポケットから携帯を取り出して嬉しそうな顔をして、きらきらと仔犬のように目を輝かす隆。



「良かったじゃんみのり許してくれるじゃん!」



「ちょ、俺行ってくるわ!!お前散らかした漫画片付けておけよ!」



そう言って光の速さでみのりを迎えにいった。


漫画片付けろって、なんて上から目線な…。




あんたが泣いて電話してくるからわざわざ相談乗りに来てあげたのに。



失礼な奴。



みのりもなんだかんだ、隆に甘いんだよね。




私は言われた通りベッドの上に散らばる漫画を本棚に片付けていく。




いつもならこのまま柊ちゃんの部屋におじゃまして、柊ちゃんとお話をするところだけど、今日はレポートも残っていることだし、帰ろうかな。