「いくら付き合いとはいえ、断りきれずに行ったあんたが悪い。自業自得でしょ。」




それだけ言って、私は彼の手に収まる漫画を取り返し再び目を通す。




本当に隆は昔から馬鹿で、顔と運動神経だけはいいものの、勉強が出来なくておまけに無神経で、無意識にみのりを悲しませることをしてしまう。




みのりはこんな顔だけの奴のどこがいいのか、わからない。





「なな、俺みのりと別れたくない〜」



「うるさいな。女々しい。そんなんだともっとみのりに嫌われるよ。」






「ったく、お前はなんでそんな冷たいんだよっ!ねねとは大違いだな!!」





「はぁ!?柊っていう、顔も性格も運動神経も完璧な弟と大違いなあんたには言われたくない!!!」