ただいまメルを連れて散歩中。



無言で凄く重たい雰囲気。息をすることすら忘れてしまいそう。



さっきまでポンポン出てきていた話題も何故か全然出てこなくて、いつも通りの私でいたいのにどうもそれがうまく行かない。




メルを見つめればのんきに舌を出して尻尾を振りながら楽しそうに歩いている。





ついたため息が白く夜空に溶けて行くのを見届けて、私はマフラーに顔をうずめる。





…ああ、寒い。





隣を歩く柊ちゃんは相変わらず凛とした横顔をしている。…本当に年下なのか疑いたくなるくらい男らしくて、かっこいい。




…ねねとお似合い。




分かっちゃいるけどやっぱり胸は疼く。