そんな冬の日【完】





「……メルの散歩俺も行く。」



目を真っ直ぐ見て、そういう彼。



いつもなら喜んで舞い上がって、叫んでいるところだけれども、



「い、いいよ!大丈夫だよ!!」




「………暗いから危な、いだろ。」




ゆらゆら揺れている瞳に目が離せなくなる。





そんな優しさを今与えられても苦しいだけなんだよ柊ちゃん。





無性に泣きたくなる気持ちを押さえ込む。






「大丈夫だって、っ」



「何いきなり遠慮してんだよ気持ちわりぃ。」



怖くて震え上がってしまうほどの低い声。



そのまま手を引っ張られて茅野家を出て、私の家の前にやってきた。まあ隣なんだけど。