良平君の病室を出たら立ち聞きしていたかのように結城先生がひょっこり顔を出した。



「あれ、オペは?」

「成功したに決まってるだろ?何時間経ったと思ってんだ?」



時計を見れば水沢先生と話してから色々バタバタしてて気づけば5時間は経っていた。



「良平君でバタバタしてたんで時間を忘れていました。オペお疲れ様でした。」

「…ん。やっぱり良平君やばいな。
木更津から色々聞いたけど手術の時期か?」



結城先生はあたしが持っていた良平君のカルテを奪い取りジーッと見ていた。



「で、志帆。
俺、手術頑張ったからご褒美頂戴?」

「……は?」

「だから、ご褒美。」