「……あーーー。ごほん。えっとなんかお取り込み中申し訳ないんだけどさ…。」
そう言って、このクラスの気まずい静寂の中、なんの気なく入ってきた白髪交じりの先生。
あ、担任の相模先生です。
が、教室の入口から中には入ろうとせず話を続けた。
「残念だけど、三上さんは今日の放課後補習だよね…?忘れちゃだめだよ…?」
その相模先生の言葉に、希子は『しまった!すっかり忘れてた!!』と言って青ざめる。
そしてなぜか夏樹まで青ざめ始める。
「え…夏樹までどうしたの…?まさか夏樹も補習??」
いやでも、夏樹頭は良いしな…
補習なんてむしろ私が受けたほうが良いくらい…
「いやそうじゃなくて…先生、あんなに白髪あったっけっ?て心配になって…」
「おい金井、お前放課後強制補習。」
「南無三!!!」
「……。」
となんやかんや騒いで、場の空気を思う存分乱して相模先生は去っていった。
「えっと…。つまり、今日はだめってことですね…。ふたりともガンバ。」
夏樹に関しては相当流れ弾感すごくて、若干かわいそうではあるけど
結果的にはふたりとも放課後の補習は決定なんだろうな…
相模先生にはちょっと逆らえないし…
※色々とめんどくさい
ははは、どんまい~と笑うと、希子は手を合わせてごめん!と言った。
「ごめんねー…!本当…めっちゃ行きたがってたのにさ…。」
「いやそれは夏樹ね。」
あれ?そだった?まあいいじゃないの~と言いながら
結局、また今度行こうという話にになった。