──学校は嫌い。

本を抱き締めながら友香は心の中で呟く。


──『遊び』だと言って、人を苛める。
苛める側は深く物事を考える事は無い。
皆やってる事だと言って。
けれど、苛められた側は己の人生を狂わせる程の傷を負うんだ。


友香の通っている学校はとても荒れている。
友香の学年が最上級生になると、学校の雰囲気がガラリと変わった。

人を人と思わない、酷いいじめが起きる様になったのだ。

先生達もそれを見て見ぬ振りをしている。
教育委員会に知られるのが怖いのだろう。

現在のいじめのターゲットは友香だ。

けれど友香は負けずに学校に行っている。