「こんにちは。
私達は生徒会です」


春。
私、藤宮由紀は、晴れて高校一年生になりました。

大変だった受験を終え、無事に第一志望の高校へ入学することができた私。

今は新入生の歓迎会で、生徒会が一年生の前に立って自己紹介をしている。



可愛い先輩に、背の高い先輩。
いつか私もこんな風に成長できるかな。


これからの期待に胸を膨らませて、ふと我にかえると、一人の男の先輩がマイクをもらって自己紹介をするところだった。



「え…っと、木下和哉です。
図書委員長をしてます」



その瞬間、私の心は撃ち抜かれた。

なんて可愛い声…!!

普通の男性よりも高めの声に、少しオドオドしながらの自己紹介。
可愛らしい顔からは、緊張の色が見えたの。
全体的に薄ピンク色のオーラをまとっている感じ。

こんな可愛いと思う男子初めて見た!
先輩に失礼だと思うけど!!



と、心の中で悶々としている私をよそに、その人は次の人にマイクを渡す。


木下和哉先輩…


素敵だなあ