意表を突かれるバニング。

今まで見せた事もなかったヒューの弱気な姿に、バニングは言葉もない。

「何で突然」

ようやく絞り出したその言葉に。

「…嫌な予感がするんだ。今回ばかりは、依頼は断った方がいい」

確かに兵士に、勘は大切だ。

勘と言えば曖昧だが、動物的な第六感といえば分かり易いか。

経験や知識、洞察力に裏打ちされた予感。

これに命を救われたのは、バニングだって覚えがある。

だが。

「受けた依頼を、簡単に断る訳にはいかない。それに俺達は百戦錬磨のチームだ」