Disposable Destruction

「うぁ…うあぁぁあぁぁあぁぁあぁっ!」

千切り飛ばされた腕の痛みに上げるディントの悲鳴が、戦闘の狼煙。

第360軽歩兵大隊と私兵部隊の、激しい銃撃戦が開始される。

「う、撃て!撃ち殺せ!全員蜂の巣にしてしまえ!」

腕の傷を庇いながら、ディントは大隊の後ろに隠れる。

「い、いや、あのアメリカ人は殺すな!四肢を撃ってもいいが命は奪うな!アイツは連れ帰って、俺が直々に拷問に次ぐ拷問で嬲り殺す!絶対に生かしておけ!」

自らは前線に立って戦わない、しかし怨恨だけは自らの手で果たそうとする。

ディントの指揮官としての小者ぶりが如実に表れた発言だった。

それに比べ、ヒューはアランと肩を並べてMP5A4を手に取り、次々にミャンマー兵を倒していく。

その姿に彼らの部下も士気を上げ、勢いを増していく。

指揮官としても兵士としても、明らかにディントより格上だった。