突如、銃声が轟いた!

軍用ジープに乗り込もうとしたヒューが振り向く。

ジャングルから放たれた銃弾によって、私兵部隊の数名が瞬く間に倒れていった。

次いで投擲されたグレネードが、数台の車両ごと兵士を吹き飛ばす!

「……」

ヒューは別段驚きもしなかった。

何れ来る事は分かっていた。

「この部隊相手に仕掛けてくるか…流石だバニング」

ただ、相当頭に血が昇っているようだ。

これだけのグルカ兵の部隊に、奇襲とはいえ攻撃してくるとは。

戦略家のバニングらしくない。

「行くぞ」

構う事なく、ヒューはジープに乗り込む。

次いでアランが乗り込む筈だったが。

「借りるぞ」

彼はジープの荷台に積んでいた重火器をヒョイと持ち上げた。

「五月蝿い蝿を追っ払ってくる」