「ヒューはどう動きますかね」

リック・グライムズ特技下士官がマクナイトに訊ねる。

ここインドからだと、バングラディッシュを経由してミャンマーへと入るのがセオリーだろうか。

国軍とカチン州の独立軍が交戦状態にあるミャンマーは政情不安により混乱を来たしている。

軍閥の多いミャンマーならば、いい隠れ蓑となるだろう。

「出来るならばミャンマー入りされる前に押さえたい所だがな」

歯噛みするマクナイト。

「少佐」

マット・エヴァーズマンJr.二等軍曹が言う。

「SEALチーム8のトライデント大尉、スティングレイから連絡がありました。ミャンマー国境付近で、ヒューと思われる人物を追跡中との事です」

「そうか」

マクナイトは思案を巡らせる。

SEALの腕利きであるトライデントのチーム8。

何とか彼らで、ヒューを押さえられればいいのだが…。