Disposable Destruction

バニングはジェイソンとニコライを見る。

「臓器ブローカーと傭兵、どっちが上等な職業かなんて分からない。俺達は人を殺して金を稼ぎ、ヒューは善良な村人の臓器を売り捌いて金を稼ぐ道を選んだ。どっちも命を軽く扱う汚い商売だ。だが、はっきりしている事がある」

もう一度、ジェイソンとニコライを見るバニング。

「俺は仲間を一度も裏切っていない。ヒューは裏切った。その点だけ、俺はヒューよりも上等だ」

「…ご高説の最中だが」

ガイストが煙草の火を揉み消した。

「俺達はこれ以上、お前らDisposableの内輪揉めには関与しない。仲間割れに関わって厄介事がデュラハン社にまで飛び火するのは御免だからな。仲間同士の殺し合いで自滅するなら、勝手にやってくれ」

「ガイスト…」

義兄の厳しい物言いを、コートニーが窘める。